✍温聲筆記✍

温又柔が、こんな本を読んでいる、こんな文章に感銘を受けた、と記すためのブログ

私にぴったりな挑戦

メモ。「自分だけの歴史にどっぷり浸かると、他者の歴史を見失う場合がある」(ナタリー・スコヴロネク)

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さあ、新年。勉強しよう。歴史を。家族史を軸とした歴史を素材に、物語を紡ぐための、もっとすばらしい方法を。

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私は、「家族のサーガと社会学ドキュメンタリーのあいだを揺れる本」に魅了されやすい。それも、何かと何かの「両方を行き来しながら育った」人物による「自分にぴったりの世界を探し求める」過程が、つぶさに描かれたものに。きっと私は、自分もまた、そういうものが書きたいのだ。そして私は、おそらくこの先も、そういうものしか書けない、書かない。だったら少しずつ、よりよいものを書いてゆかねば。さあ、次のステップへ。準備はもうはじまってる。

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今日の源:ナタリー・スコヴロネク著、宮林寛訳『私にぴったりの世界』(みすず書房、2022)