✍温聲筆記✍

温又柔が、こんな本を読んでいる、こんな文章に感銘を受けた、と記すためのブログ

私の特別な存在——台湾”新二代”作家・陳又津——

あるむの台湾文学セレクションシリーズ。最新刊は、陳又津さんの長篇小説『霊界通信』!

1986年生まれの陳又津さんは、私にとって、今、最も敬愛する現代作家のお一人です。日台作家会議での登壇や、高山明氏の演出によるヘテロトピアシリーズで執筆を共にしたご縁もあって、シンポジウムやアートフェスティバルのたびに、才気溢れるかのじょのテキストに(翻訳を通して)触れるたび深く感動してきました。そんな陳又津さんの長篇小説がいよいよ一冊の本となって、日本語の世界にもやってきた!(翻訳者は日台作家会議の際に何度も通訳をつとめた明田川聡士さん)。

この朗報に、心躍らずにはいられません。

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未読の必読書が傍にいっぱいあるので、届いたばかりの『霊界通信』をめくるのをグッとこらえる。きっと、一行でも読んでしまったら、夢中になってしまうだろうから!

陳又津さんが「準台北人」なら、台北生まれでありながら日本の”第二代”の私は「準東京人」なのかもしれない? そんなことも考えさせてくれるからか、私にとっての作家・陳又津はとても特別な存在なのです。