✍温聲筆記✍

温又柔が、こんな本を読んでいる、こんな文章に感銘を受けた、と記すためのブログ

今、思うこと。

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メモ。「私たちの検討している問題の枠組みでは、どれほど強い人でも、他者の支援なしには、善きことも悲しきことも何も実行することはできないという洞察が重要になります。ここにあるのは平等性という観念であり、それが〈指導者〉という観念、指導者とは平等な者のうちの第一人者(プリームス・インテル・パーレース)にすぎないという観念です。指導者に服従しているようにみえる人々も、実際には指導者とその営みを支援しているのです。こうした〈服従〉なしでは、指導者も無縁なのです」(ハンナ・アレント

 

今日の源:ハンナ・アレント ジェローム・コーン=編 中山元=訳『責任と判断』(ちくま学芸文庫、2016)