✍温聲筆記✍

温又柔が、こんな本を読んでいる、こんな文章に感銘を受けた、と記すためのブログ

螺旋階段みたいな、この過程をまた昇ってゆく

メモ。「よい散文を書く作業には三つの段階がある。構成を考える(komponieren[作曲する])という音楽的段階、組み立てるという建築術的段階、そしておしまいに、織りあげるという織物的(textil*)段階である」(ヴォルター・ベンヤミン

この短文には、「*ちなみに「テクスト(Text)」とはもともと、「織物」の意であった」という注釈が付いている

練りあげる、という最終段階を目指して、いよいよ組み立ててゆく……螺旋階段みたいな、この「過程」を、また昇る。とりあえず、楽しもう。

今日の源:ベンヤミン・コレクション③『記憶への旅』(浅井健二郎編訳、久保哲司訳。ちくま学芸文庫、1997)