私の永遠の必読書。
日本語の勝利、と、アイデンティティーズ。石の聲、完全版。「国民国家」という単位に縛られながらでは、快く語れずにいた、私のアイデンティティーズを、「国語」の呪縛から解き放たれたニホン語ということばを支えに、堂々と探究する愉楽を教えてくれた作家、リービ英雄と李良枝。私の(数少ない)永遠の必読書。
『日本語の勝利 アイデンティティーズ』には「モノからバイへひらくこと」と題された鴻巣友季子さんによる素晴らしい解説、『石の聲 完全版』には李良枝の実妹・栄さんが著者に代わって綴った胸迫る「没後三十年、あらためて姉ヤンジをたどる」付き。講談社文芸文庫。